高校サッカー:四日市中央工 止まらないライバル2トップ

【尚志・四日市中央工】<上>後半、ドリブルで攻めあがる四日市中央工・浅野(手前)=国立競技場で2012年1月7日、久保玲撮影<下>前半41分、2点目となるゴールを決める四日市中央工の田村翔=国立競技場で2012年1月7日、津村豊和撮影
【尚志・四日市中央工】<上>後半、ドリブルで攻めあがる四日市中央工・浅野(手前)=国立競技場で2012年1月7日、久保玲撮影<下>前半41分、2点目となるゴールを決める四日市中央工の田村翔=国立競技場で2012年1月7日、津村豊和撮影

 ◇サッカー 全国高校選手権準決勝(7日・国立)

 四日市中央工の2年生2トップの勢いが止まらない。田村翔と浅野は今大会5試合で4回目となるそろい踏みゴール。
得点ランクトップの6点で並ぶ2人が攻撃陣をけん引し、同校を20年ぶりの決勝へと導いた。

 序盤は尚志に押されたが、田村翔が突破口を開いた。
前半35分、相手DFがオフサイドトラップを仕掛けた瞬間、松尾のパスに背後に飛び出した。
ドリブルからのシュートはGKに阻まれたもののCKを獲得。そこから国吉の先制点が生まれた。
41分には寺尾の右クロスに突っ込み、右足で2点目を決めた。

 浅野も負けていない。3−0で迎えた後半32分、右サイドから切れ込み左足で豪快に突き刺すと、
44分には左サイドから持ち込みこの日2点目を奪った。

 宿舎でも同室の2人はライバル心をむき出しにする。「得点王? 僕がもらう」と田村翔が言えば、浅野は「彼より点を取る。
負けたくない」。ともに170センチに満たないが、田村翔は50メートル6秒1、浅野は5秒9と俊足。
昨夏の高校総体からコンビを組み、得点力不足に悩んでいたチームの前線を活性化させた。
ともに「似たタイプ」という2人の背後への飛び出しは、相手の脅威になっている。

 決勝は、守備的MFながら大会3得点で、樋口監督が「うちの心臓以上の存在」と信頼する主将の国吉を累積警告で欠く。
初の単独優勝へ、2年生コンビの働きは不可欠だ。【江連能弘】