20年ぶりの「国立」で、四日市中央工イレブンが躍動した。
6−1の快勝。流れを変えたのは、主将国吉の先制点だった。
開始から尚志ペース。押し込まれてタッチへ逃れても、金田のロングスローがゴール前を脅かした。
「苦しかった。何とかしのいだ」と樋口監督。
転機は前半35分だった。左CKを浅野が後方へ流し、国吉が右足で丁寧にゴールへ。
「練習していたトリックプレー。みんなで奪った」。狙い通りだった。
国吉の背番号17は、優勝した第70回大会で小倉隆史(元J1名古屋)がつけていた。
以来エースナンバーとして受け継がれている。今大会は1、2年生が主体。
攻守の要を担う国吉は「僕はうまくない。チームを盛り上げ、引っ張っていこうと思った」と話す。
その主将が後半に警告を受け、決勝は出場停止になった。
最後は応援席で見守る国吉から、キャプテンマークは同じ3年のDF西脇に託される。
「一体感を持って、総力戦で挑む」。西脇はそう言った。(