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PK戦で四日市中央工3人目・
中田は富山第一・田子にシュートを止められガックリ Photo
By スポニチ |
歓喜の中心にいた四日市中央工DF中田が、一転して悲劇のヒーローとなった。
0―1の前半44分に左足で豪快なFK弾。
さらに再び1点ビハインドとなった後半28分には、精度の高いフィードでFW井手川のゴールをアシストした。
だが、同点でもつれ込んだPK戦で3番手のキッカーを任されると、相手GKにセーブされて両チームで唯一の失敗。
試合後に泣きじゃくった背番号15は「自分のせいで(決勝に)行けなくて申し訳ない」と、
2年ぶりの決勝進出を逃した責任を背負い込んだ。
ただ、これが最後の公式戦となった3年生たちからは「お前が取ってくれたから(PK戦に)いけた」と言葉をかけられた。
帝京と優勝を分け合った91年度大会メンバーの中田一三氏(元横浜Fなど)のおいっ子が、
聖地で味わった悔しさを胸に再出発する。
第92回全国高校サッカー選手権大会の準決勝が11日に行われ、
富山県代表の富山第一と三重県代表の四日市中央工が対戦し、
80分終えて2-2のスコアとなりPK戦にもつれこみ、富山第一が5-3でPK戦を制した。
四日市中央工・樋口士郎監督
「格上といいますか、富一相手に前半は内容はともかく1―1で折り返せて。
後半も危ない場面がありながらPK戦まで行けたというのは選手たちが非常に頑張ったのかなと思います。
コンパクトにできたが、今大会よかったボランチの7村澤桂輔と14森島のところがちょっと前への意識が
低かったかなというところがありました。
全体的にはよく我慢できたかなと思います。25後藤は夏以降にレギュラーをつかんだ選手なんですね。
22栗田一兵はプリンスリーグで試合に出てたりとか。
今年は30人近い選手を先発メンバーで入れ替えながらここまで来たというのがありますので、
誰が出てもある程度パフォーマンスは落ちないし、
戦術的な意図も共有できている部分があったので25後藤のけがは痛かったが
22栗田がよくやってくれたと思います」
四日市中央工・14森島司
「こういう舞台でやれてすごくうれしいですけど、自分のよさが出せなくて3年生には申し訳ない気持ちがあります。
相手のプレッシャーに自分が勝手にビビってプレーしていました。
寄せが速くて、プレスバックが多かったんですけど、そこで馬鹿正直にトラップして狙われたり、
そういうところがメンタル的な弱さだと思います。
後半はワンタッチとか入れて、遊び心を持ってやろうと思っていて、
それができたので前半よりいいプレーだったと思います。
前半は後ろ向きなプレーが多くて、後半はボールを失ってもいいから前に進もうと思って、
自分の中で吹っ切りました。今まで3年生の背中を見てきて、自分の分まで走ってくれるというか、
カバーをよくしてくれるので。自分が前で好きなことをやりながら後輩の分まで走れる選手になりたいです」
四日市中央工・4坂圭祐
「相手が強いというのは分かっていて、なかなか自分たちのポゼッションが上がらない中で
ビビってしまっていたというのが2ボランチのときにあって。
1点を入れられてやっと目が覚めたというか。そこからちょっとずつやりはじめて、本当に楽しくやれたゲームでした。
(2年ぶりの国立は)周りもしっかり見渡すことができましたし、国立という特別な舞台を楽しめたと思います。
(負けたあと12高田勝至に話しかけにいっていたが)12高田には感謝の気持ちしかないので、ありがとうと伝えました。
相手に裏を狙われているからラインを下げてしまうと、
相手の思うツボだと思うので自分たちのやることを曲げずにやれたのは今後にとってもよいことだと思いますし、
四中工としてこれからも続けてほしいと思います。
(25後藤がけがについて)本当にこれまで選手権での凌太の活躍なしにここまで勝ち上がることはできなかったので、
胸が痛むというか、辛い思いをしたと思うし、負けてロッカーで泣いているときも凌太の顔を見ると涙が止まらなかったです。
凌太のためにも勝ちたかった。本当に負けて悔しいです」
(
Soccer King )